ファネルからフライホイールへ

フライホイール。また新しいコンセプトに出くわした。私はBtoBマーケティングに携わっていて、ファネルとかTop Of  Funnel(TOFU)とかMiddle Of Funnel(MOFU)とかBottom Of Funnel(BOFU)とか、三角形の図を多用していたが、ここにきてフライホイールという概念を知ることになった。世の中どんどん変わっていくな。この記事によると従来のファネルという概念では顧客獲得に費やすエネルギーは上から下へ一方通行で流れ顧客を獲得したときに失われるという。このファネルという概念においては顧客は結果に過ぎない。それに対して、このHubSpotが提唱するフライホイールという概念は円形の中心に顧客を置き、Attract -> Engage -> Delight という「サイクル」を早く回すことで、中心にある顧客を増やしていき、フライホイール自体を大きくしていくことにある。確かに言われてみると、ファネルというのは上からどんどん数が減っていってクロージングした後はどうなるの?っていう感じがして、循環するイメージがなく、サステイナブルではない。それに対して、このフライホイールというのは、スノーボールではないが転がって行ってどんどん大きくなっていくことが、ビジネスの拡大ととらえることができ、循環型というか、サステイナブルな気がする。当たり前と思っていたファネルの間が方がひっくり返されるという。このHubSpotという会社は革新的だと思う。インバウンドマーケティングというのも、うすうすみんな有効性には気づいていたが、HubSpotという会社は、本を出し、ウェブサイトにブログなどのインタラクティブコンテンツを設け、ソーシャルメディアにも徹底的にRemarkableなコンテンツを用意していく有効性を提唱し、そしてそれをバックアップするCRMを提供し、自らもその方策を実践していくことで急成長している。引き続きモニタリングしていきたい。

ファシリテーションについて

ファシリテーションについて調べている。

そもそもファシリテーションとは何なのか?

日本ファシリテーション協会は、「ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働き」と定義している。

MBASWITCHによればファシリテーションを行うファシリテーターはいわば助産師のような存在であり、あくまでもお助け的存在、権限はなく「決めるのは自分ではない」という気持ちで取り組むことを勧めている。

なぜ今ファシリテーションが必要なのか?

RUN-WAYによれば、グローバル化が進んだことにより、社会が複雑化し、多種多様な意見を持つ人があるまり仕事をするようになってきたことでファシリテーションが必要になってきたという。同様の文化背景を持ち、同類の人間で構成された集団であれば、ファシリテーションをしなくてもスムーズに物事が進むが、複雑化、多様化が進み誰もが同じ背景を共有しない社会では、誰がか仲介をしないとコミュニケーションがうまく進まないのでファシリテーションが必要になってきた。

ファシリテーションの重要性が増す理由として、昔は上司がすべての答えを知っている同心円の世界だったが、いまは異心円の世界になっていることも一因であると会議Hacksの記事にある。また、ファシリテーションは問題解決のためではなく価値を創造するためするものだという。

なにか具体的なデータは?

2012年にNTTデータ研究所が行った「会議の革新とワークスタイル」に関する調査では、現在の会議の問題点として、

  • 無駄な会議等が多い(45.0%)
  • 会議等の時間が長い(44.1%)
  • 会議等の頻度が多い(36.7%)
  • 会議等の参加者のスケジュールを調整するのが難しい(21.7%)
  • 会議等の結論が持ち越されたと思う会議がよくある (21.5%)
  • 会議等の時間を守らない人が多い(21.1%)
  • 会議等のコミュニケーションが活性化しない(20.9%)

ことが挙がっている。

どうやってファシリテーションを実行していくか?

OARRを意識する。

  1. OUTCOME(アウトカム)=求める成果、生み出したい成果、終わったときのメンバーの状態
  2. AJENDA(アジェンダ)=進行次第、討議項目とタイムテーブル
  3. ROLE(ロール)=メンバーそれぞれの役割や心構え
  4. RULE(ルール)=メンバー間のルールや、この場での約束ごと

今できることば?

まずは複数名の電話会議を設定してファシリテーションをやってみる。

 

 

オンラインセールスについて

オンラインセールスについて調べている。なぜ今オンラインセールスなのか。大きな理由としては今回のコロナによって人に会うことが難しくなってきたという事がある。対面で営業できないのであればオンラインで営業しようというのは自然な流れである。もっとも、コロナの影響がでる以前から、働き方改革や、デジタルトランスフォーメーションというテーマの元で、デジタルツールを有効に使ってリモートワークを推進して生産性を高めようという流れはあった。

SalesTool.jpによると、オンラインセールスに移行する4つのメリットとして、1.生産性の向上、2.コスト削減、3.営業力向上、があるという。オンラインセールスであれば移動時間が削減できるから結果として、生産性向上、コスト削減になると思われるし、オンラインであれば録画して自分のトークの検証、トップパフォーマートークの検証もできるので、より科学的に各営業マンの営業トークやアクティブリスニングの状況を検証して営業力も改善できる気がする。

HubSpotが日本の営業担当者を対象に行った調査では、営業担当者が働く時間の25.5%はムダ、年間約8300億円の経済損失を出しているという結果が出た。このムダを省いて生産性を向上させる可能性を秘めているのがオンラインセールスだ。

オンラインセールスには、前述のようなメリットがある一方で、インターネットの通信速度が遅くて複数人での会話がしずらい、視界が限られていて、温度感のあるコミュニケーションができないというイメージがあるなどのデメリットも指摘されている。

では、どうすればオンラインセールスを効果的に導入することができるのだろうか。

テレワークナビによると(ここではインサイドセールスもオンラインセールスに含める前提)オンラインセールスを導入するポイントとして、既存営業部門との役割分担を明確にする、役割分担のために営業プロセスを見える化しておく、他部門への影響も考慮した目的を設定する、他部門への情報共有やオンライン商談をさせるICTツールの導入・活用を行う、というポイントを挙げている。

同じく、テレワークナビでは、オンラインツールでの成約率や新規顧客獲得率などを他部門へ共有することで社内的理解を得る、実際にオンライン商談を行う前に資料を顧客に渡しておく、カメラやマイクは高性能な有料のものをつかって、顧客にストレスを感じさせない、通話中はハキハキしゃべる、カメラの位置は上から目線にならないようにする、静かな場所で行う、といった点も挙げていた。

このほかに、ギグセールスは、オンラインセールスで成果をあげるために必要なものとして、お問い合わせが入ってから5分以内に対応するスピード対応、簡潔なトークスクリプトを用意する、来社希望への切り替えし、リマインドメールによるキャンセルの防止と信頼向上、効果的なアジェンダの用意を挙げている。

SmartHRでオンラインセールスを担当している正木氏によると、オンラインセールスでは追客が大事で、実際の訪問営業の影響力を5だとすると、オンラインセールスの影響力は2~3ほどであるため初回商談後、良質な追客を重ねることで実際の訪問営業の影響力を超えることができるという。

テレワークナビではオンラインセールスを成功させるためにはマーケティング部門の拡充によって見込客自体を増やすことと言っている。

いろいろ述べてきたが、とりあえず今すぐできることは何だろうか。
まずは既存客に対してオンライン会議を設定して現状のヒアリングや、自社の新サービスの紹介をするというの現実的な気がする。

4つの学習タイプ

コピーライティングの形として「4つの学習タイプ」という型がある。なぜ(Why)、なに(What)、どうやって(How)、いま(Now)の4つを使ってライティングするやり方だ。なぜ、この型を使うといいのか?それは人間が物事を理解する方法は人によって異なり、なぜそうなのか理由を知りたいタイプの人、なにをもってそうなのかデータ知りたいタイプの人、どうやればそうできるのか理由を知りたいタイプの人、そうするのに今何をすればいいのか知りたいタイプの人がいるからだ。この4つのタイプの知りたいことに応えるライティングをすればより多くの人にメッセージがつたわりやすくなる。データとして文末にURLを記載する。また、インバウンドマーケティングで有名なHubSpotのブログ記事でもwhy,what,how,nowが入っているようだ。どうやって使っていけばいいのか?とりあえずブログ記事で、なぜそうなのか、データとして何があるのか、どうやってそれをやるのか、いまなにができるのかを書いていくというのがやりやすいと思う。ということで早速私も上記の要素を使って記事を書いてみた。これからもこの形を使って有効性を検証したい。以下のリンクをまず参照していただければと思う。

 

参照サイトURL:

https://copilabo-sakayu.com/four-learning-types

https://ynagashima.com/4study-type/
https://blog-weapon.info/web-writing/web-writing-10/
http://こぴたつ.com/copy-4type

 

海外ランディングページのベストプラクティス事例2020

Landing Page Best Practicesで検索するとHubSpot作成の記事がトップに出てきた。2020年の19のベストランディングページデザインが紹介されている。このページの最初に掲載されているビデオでランディングページの作り方のポイントが紹介されている。ポイントをまとめると、

  1. ナビゲーションを隠す。ランディングページの目的は訪問者にコンバートしてもらうことでありコンバージョンボタン以外の選択肢を多く用意しないほうがよい。
  2. 明確で簡潔なヘッドラインとサブヘッドラインを用意する。訪問者がどんなコンテンツにサインアップするのか、ディスカウント率はどのくらいなのか、どんなプロダクトを提供しているのか、など。ヘッドラインでカバーできない内容をサブヘッドラインでカバーする。
  3. オファー内容の価値(バリューステートメント)。訪問者にとってあなたが提供するオファーがどんな価値を持つのかを箇条書きで説明する。訪問者はどんな得をするのか、訪問者がもっとあなたが提供するサービス内容について理解できるようになるのか、訪問者があなたの提供する製品のいろいろな使い方について理解できるようになるのか、訪問者はお金を節約できるのか、無料トライアルができるのかなどの質問に答える。
  4. オファーと関連性の高いイメージを使う。無料ダウンロードできるEブックの表示画像や受けられるウェビナーの画像やディスカウント率がはっきりわかるような画像。
  5. 見込客を得るための入力フォーム。入力フィールドが多くなればなるほどコンバージョン率が落ちる。
  6. プライバシーポリシー。取得した個人情報をどのように取り扱うか。個人情報保護法GDPRへの対応が必要。
  7. 訴求力のあるコンバージョンボタンのコピーテキスト。「お問い合わせ」などの一般的なテキストではなく、「Eブックをダウンロードする」、「クーポンを入手する」、「無料でサインアップする」など、訪問者が手に入れられるものがわかるように記載する。
  8. ソーシャルプルーフ(社会的証明)。すでにあなたのサービスを使用している顧客の証言や、すでにあなたのサービスを利用して満足している顧客の言葉の引用、あなたのサービスを使った顧客の成功事例、これまでにあなたのサービス、製品をダウンロード、使用した顧客の数など。

上記のほかに、このページでは19のランディングページの紹介がスクリーンショット共にされておりわかりやすい。

企業カルチャーについて

2015年にDelivering HappinessというZapposの創業者が書いた本を読んだときに、リソースをカスタマーサービスとカルチャーと従業員トレーニングに注ぎ込むようになってからセールスが著しく伸びたというような趣旨の内容が書いてあった。カルチャーとは例えば、会社の入り口が複数あるが、あえて一つの場所からしか入らないようにして社員間のインタラクションを促すなど、そういうのを社員で話し合ってカルチャーブックを作ったそうだ。このカルチャーブックについては、HubSpotという会社にも同様のカルチャーコードというものがある。先日読んだ、BaseCampを作った会社の創業者が書いたRemoteという本には強いカルチャーがあればあからさまな社員トレーニングやスーパーバイズがいらなくなると書いてあった。最近チェックしたZapposとHubSpotとBaseCamp(37signals)がカルチャーというキーワードでつながってるなと思い記事を書いた。企業カルチャーに興味がある。

REMOTE: Office Not Required

REMOTE: Office Not Requiredという本を読んだ。小さなウェブ制作会社がリモートワークを効果的に取り入れて成長した実績をベースに書かれている。今回の件で、リモートワーク/テレワークを初めてやってみて個人的に生産性が上がっている気がする。本書はとても読みやすく、昨日Kindleストアで買ってから一気に読み進んで読み終わった。「社員が家でちゃんと働いているかどうか心配する人はマネージャーではなくベビーシッターだ」と書かれた部分が印象に残った。オフィスに行って仕事するから生産性があがるという考えではなく、オフィスに行って仕事するから生産性があがらないということが書かれている。エルゴノミクスに配慮したテレワーク環境についての記述やおすすめのツールなども紹介されており、興味深い。